人が死んだ場合、故人の遺産は相続人へ相続されます。
その際、遺言がなければ、当該遺産は民法の規定によって、相続人へと移転することとなります。
民法は、相続人として、第一に子供、子供がいない場合には親、親もいない場合に兄弟が相続人となります。
ただし、配偶者がいる場合、配偶者は子供、親、兄弟とともに、常に相続人となります。
もっとも、上記の民法の規定は、遺言がない場合にのみ適用されるものです。
つまり、遺言がなされている場合、原則として故人の遺産はその遺言の内容にしたがって処理されることとなります。
ただし、ここでも問題があり、遺言によって遺産が処理される前提として、当該遺言が有効であることが原則となります。
遺言が有効であるためには、その遺言が民法の定める方式に従っていなければなりません。
民法は、遺言の方式として自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言を一般的に定めています(もちろん例外的な遺言の方式も認めています。)。
このうち、もっとも手軽に遺言を残せるのは自筆証書遺言です。
自筆証書遺言は、遺言者だけで作成することができ、公証人の関与が必要とされていません。
しかし、民法は自筆証書遺言についても一定の形式を備えることを要求しています。
すなわち、自筆証書遺言が有効であるためには、
①遺言者が自筆で全文を書くこと
②日付を入れること
③氏名を書くこと
④押印をすること
の4つの要件を満たさなければなりません。
まず、①については、必ず「自筆」でなければならないので、ワープロの使用は認められません。
②については、西暦でも元号でもいずれでもかまいません。もっとも、月だけではだめで、日にちも絶対に書かねば法律上は有効にはならないのでご注意を。
③については、あだ名や通り名ではだめです。
④については、実印である必要はなく、認め印や拇印でも有効とされ、民法上の問題はありません。
ただし、自筆証書遺言は簡単に作成できる反面、裁判などであとあとその有効性が争われることが少なくありません。
後のトラブルの防止を考えると、公正証書遺言がもっとも適しているといえるでしょう(ただし、これには費用がかかります)。
以上、遺言について書いてみました。
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